液状の材料を塗り、その化学反応で継ぎ目のない防水の膜を作る工法。排水溝の周りなど、複雑な形状の場所でも防水膜を作ることができます。
別の素材の上から重ね塗りすることも可能。勾配のない屋根やベランダの床などの特定の場所で採用されます。既存のウレタン塗膜防水層を撤去することなく、その上から新しいウレタン防水を塗り重ねることが可能なため、改修(リフォーム)にも向いている工法です。亀裂が入っている、防水シートがめくれている、シーリングが劣化しているなどの状況でも、上から塗り重ねることができます。ただし人の手で作業するため、一定の厚みを持たせることは簡単ではありません。職人の熟練した技術を要します。コストは抑えられますが、乾燥に時間がかかるので工期は比較的長めです。
ウレタン防水
弾性があって、伸びの大きい液体状のウレタン樹脂を塗布し、防水塗膜を形成する工法。建物のひび割れに塗膜が浸み込み、水が浸入するリスクを少なくします。加えて防水層が軽量なため、建物への負担が少ないところも特徴。防水塗膜の上を歩いても問題ありません。
作業工程は、下地調整、プライマー塗布、補強布貼り、防水剤塗布、トップコート塗りと、大きく分けて5つ。各工程で約1日の養生時間を要するなど、硬化するまではある程度の時間が必要です。他の工法と大きく異なるのは、継ぎ目のないシームレスな仕上がりになるところ。漏水や剥がれる心配もありません。凹凸のある場所や複雑な形状でもその力を発揮します。
パラテックス防水
大関化学工業が開発した、耐水性、接着性、耐候性など総合的な耐久性に優れた防水材「パラテックス」を活用。水性エマルションと無機粉体を原料としているため、有毒ガスの発生や火気による引火の危険性がありません。よく使用される場所はベランダ、バルコニー、浴室、厨房、トイレ、開放廊下、外階段、サッシ回りなどのエリア。地下で使用しても水質汚染の心配は不要です。臭いによる近隣への影響がなく、環境に配慮された塗膜防水材です。